
3年前、大垣市で古い家を探してレストランオープンされた「和モダンフレンチ高橋」
シェフは当時何軒も何軒も古い情緒ある家を検討され、設計する私たちと君を重ねて今の場所にオープンされました。
こういうやり方はまさに理想で、不動産の価格だけではなく、レストランとして成功する立地なのか?建物として汎用性はあるのか?をプロに聞きながら進めるのが成功の秘訣です。
工事が始まる前にそういう相談に乗れる設計事務所でいたいと思っていますので、悩んでおられる方是非ご相談ください。
さて今日は、養老町、大垣市、海津市を回って、空き家バンクをどうされてるのかを聞いてきました。
そのうちの2つの意見は、「国がやれと言っているけれども実際にはね…」という難さの残る回答でした。
市町村としては、ホームページに空き家を載せたくても、登記がないとか、値段を(持ち主が)どう決めていいかわからない、などの理由で登録に至らない家がたくさんあるそうです。
(ちなみに家の登記とは、「ここにあるこの家は私のものですよ」と、国に申告する制度のことです。大きさにもよりますが、一軒あたり200,000円ほどかかります。)
その点、町の不動産屋さんに行けば、その建物に登記があろうがなかろうが紹介をしてもらうことができます。有料でサービスを行っている以上、以下のメリットがあります。
@値段を決めてくれる。
宅地建物取引業界では、
「土地や建物は唯一無二の存在であるから、外部の市場の影響受ける」
という考え方に基づき、周辺の売買実績に基づいて、売れやすい値段を提案してもらうことができます。
市町村では安易なアドバイスができないため、その点で売り主さんは非常に悩まれるそうです。
A建物の調査がある。
あくまで希望者にですが、不動産インスペクション」という老朽化の調査(建築士による)で、建物を調べてもらうサービスも始まっています。
売主、買主、どちらの立場でも、検討材料に申し込むことができます。
あくまで有料ですが、自分で判断できない方は建築のプロの意見を聞くことができますので判断の参考にできます。(クーカンにも2人インスペクターが在籍しています。
B不動産鑑定もできる。
もっと厳密に売値を決めたい方は、「不動産鑑定士」より信憑性のある土地建物の値段が提示してもらえます。
こちらはインスペクションより高額にはなります。不動産鑑定士の数も少なく、時間がかかる場合があります。
以上、一般の会社なら気軽に使えるサービスが、市町村の空き家バンクにはないため、空き家バンクが盛り上がらないようです。
一般の企業は、自社のサービスを高めるためなら今日にでも手を打つことができますが、きっと市町村はそうでは無いのでしょう。難しい問題だと思っていました。
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