2020年09月14日

現場の骨

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このなんということはない土の写真。
あ、骨がある。
手前の湾曲した枝は、木でなく小動物の肋骨です。
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先週までは、木が何10本と植えられ、庭として生い茂っていた場所。
骨がたくさん出てきたのは、家庭の生ゴミで堆肥を作る「コンポスト」の跡地です。
ケンタッキーかなぁ…
とお客様はおっしゃるのですが、鳥より骨太なんですよね…。お墓を暴いてしまったのならいけないと思って念のため確認です。
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よく、猫ちゃんが(うちの飼い犬も)死ぬ前に姿を消す、という現象がありますが、最終の地に選ばれたところなんだろうなぁと思って見ています。
古民家の軒下で見かける場合は、セットで頭蓋骨も出てきてわかりやすいのですが、今回は庭を解体した庭師さんチームがそこら辺は持って帰ってくださったようです。
posted by Kuhcan at 10:26| 工事写真

現場の骨


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このなんということはない土の写真。


あ、骨がある。

手前の湾曲した枝は、木でなく小動物の肋骨です。

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先週までは、木が何10本と植えられ、庭として生い茂っていた場所。
骨がたくさん出てきたのは、家庭の生ゴミで堆肥を作る「コンポスト」の跡地です。

ケンタッキーかなぁ…

とお客様はおっしゃるのですが、鳥より骨太なんですよね…。お墓を暴いてしまったのならいけないと思って念のため確認です。


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よく、猫ちゃんが(うちの飼い犬も)死ぬ前に姿を消す、という現象がありますが、最終の地に選ばれたところなんだろうなぁと思って見ています。

古民家の軒下で見かける場合は、セットで頭蓋骨も出てきてわかりやすいのですが、今回は庭を解体した庭師さんチームがそこら辺は持って帰ってくださったようです。


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2020年08月06日

雨が上がる前

 この5月から7月、ゴールデンウィークのころから断続的に降り続いていた2ヶ月に及ぶ雨。
 
 建築の仕事は雨風に左右されますので、「敵は時間と自然」。
 そういうことを、わかってはいたんです。
 ただ…今年の雨は、なんだか私には、重たかった。各地で、異常な現場が続々…。
 横なぐりの豪雨で、朝起きたら水浸しになっていたキッチン。
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 長年の雨のしみ出しでシロアリに食べられまくっていた家。
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 山の湧水が多すぎるため地滑りで壁が倒壊した旅館。
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 つらーーーーい!
 
 この夏は、被害の感じがショッキング!
 ステキな新築が1軒完成したのに、その次の瞬間、現場がこんな風で…悲しくなります。
 その他にも、景気後退で思わぬところで様々なプロジェクトに歪みが出てき、全く計画が思うように進まない。
 息を止めながらひんやりした洞窟の中を進んでいるような、夏を過ごしています。
posted by Kuhcan at 19:49| 工事写真

雨が上がって

 この5月から7月、ゴールデンウィークのころから断続的に降り続いていた2ヶ月に及ぶ雨。
 
 建築の仕事は雨風に左右されますので、「敵は時間と自然」。
 そういうことを、わかってはいたんです。
 ただ…今年の雨は、なんだか私には、重たかった。各地で、異常な現場が続々…。
 横なぐりの豪雨で、朝起きたら水浸しになっていたキッチン。
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 長年の雨のしみ出しでシロアリに食べられまくっていた家。
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 山の湧水が多すぎるため地滑りで壁が倒壊した旅館。
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 つらーーーーい!
 
 この夏は、被害の感じがショッキング!
 ステキな新築が1軒完成したのに、その次の瞬間、現場がこんな風で…悲しくなります。
 その他にも、景気後退で思わぬところで様々なプロジェクトに歪みが出てき、全く計画が思うように進まない。
 息を止めながらひんやりした洞窟の中を進んでいるような、夏を過ごしています。
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雨が上がって

 この5月から7月、ゴールデンウィークのころから断続的に降り続いていた2ヶ月に及ぶ雨。
 
 建築の仕事は雨風に左右されますので、「敵は時間と自然」。

 そういうことを、わかってはいたんです。

 ただ…今年の雨は、なんだか私には、重たかった。各地で、異常な現場が続々…。

 横なぐりの豪雨で、朝起きたら水浸しになっていたキッチン。
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 長年の雨のしみ出しでシロアリに食べられまくっていた家。
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 山の湧水が多すぎるため地滑りで壁が倒壊した旅館。
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 つらーーーーい!
 
 この夏は、被害の感じがショッキング!

 ステキな新築が1軒完成したのに、その次の瞬間、現場がこんな風で…悲しくなります。

 その他にも、景気後退で思わぬところで様々なプロジェクトに歪みが出てき、全く計画が思うように進まない。

 息を止めながらひんやりした洞窟の中を進んでいるような、夏を過ごしています。
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2020年07月20日

ゴミを4時間でまとめられたのでドヤ顔

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ゴミ、出したぞ〜!
断捨離、したぞ〜!!

という達成感。

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トラック2〜3杯のゴミを片付けてようやく工事着手です。
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和室の押し入れの棚を取るだけで、
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この通り、ハンガー3組が収まり、服をかけるのに役立ちます。
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ゴミをバックにドヤ顔してるのが面白いと、大工さんに写真を撮られ、ゲラゲラ笑われました。


たった4時間で片付いたのも嬉しいし、
2週間も病気してグロッキーで昨晩まで苦しんでいた私がこのクソ暑い日にこれをやれた達成感。

私の責任感、まだまだ死んでないなぁと安堵している顔です。


posted by Kuhcan at 23:04| 工事写真

2020年05月24日

ビルの雨漏り対策工事

雨漏りの季節がやってきますね。
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 この土日は、ALCと気泡コンクリート製のビルの雨漏り対策工事をしています。

 
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雨漏りしそうなヒビが見えますでしょうか?
「事務員さんが、『社長、もう私この雨漏り耐えられません!』て言うからさ、早く治してね」
 と言われて実はもう一年半。放っておいたわけではなく、工事が忙しすぎてできる人がいなかった弊社。本当に申し訳ないです。

 
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「あんたたちが来てくれないからさぁ、コーキングで直したんだよ。でも全然変わらない。」と社長。本当に申し訳ございません。


 実は弊社の事務所もALC鉄骨造です。雨漏りにかれこれ10年、ちょこちょこ直すのでは、合計1000万円以上使っても治りません。40年前流行ったこの作り方が本当に恨めしい。

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 そこで今回は、「断熱サイディング外張り工法」で、「外壁とパラペット全体に被覆層をつくり」雨漏りを防ぎます。これだと600万円位です。今まで40年、塗装の1度も塗り直したことのないビルなので、そこそこ安くつく結果ではないかとなりました。


 コロナで弊社工事が止まったので、晴れてる5月に外壁工事ができる。これ最高のタイミング。
 といっても1年以上待っていただいてるんですけれど…。でもコロナが春だったので良かったなと思うことがたくさんあります。換気ができることもそうですし、春で基本的に気持ちが明るい時期だと言うこともそうです。

 何しろ社長、今度こそはきちんと治させていただきますので!よろしくお願いいたします。

吉田良子
posted by Kuhcan at 11:46| 工事写真

2020年04月27日

コロナと人類としっくい

 弊社代表の吉田雅一。日曜日に左官工事をしています。
 (コロナで接客を自粛しているので、余っている身体でやっている…というと格好はいいのですが、単に左官屋のマキくんと都合が合わなかっただけ。)
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 それにしても…やりますか、自分で、フツウ?
 「大工もできる設計士」と名刺に書いていた頃を思い出します。「だって俺しかやる人がいなかった」というので、つくづく、シンプルな人だなと思います。のんきだなぁ。呆れる。

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「いや、そんなことない。俺だって色々考えている」と本人。
「漆喰を塗りながら、このコロナをどうやって俺が救っていくのか…漆喰を掬いながら…この漆喰の1粒1粒が人類やと思って…。色々考えてやってるんや。」


「中には落ちていくヤツがいてるんや…。
 俺のズボンに着くヤツもおる…。
 手に着くヤツも…。
 オレとすれば壁についといてくれ!
 ねんけど…」

 そらそうやろ。

 
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 ズレたマスクで、そんなことを考えています。彼は元来、焦りや悲しみ、怒りなどのネガティブ感情がほとんどわかないタイプなので、コロナ危機でもどこ吹く風で、いつも飄々としています。

 考えているとはいえ、そこ⁈ 

 そもそも、左官職人さんの予約、ちゃんととってから仕事を請けなあかんやろ!!

 と、思うのは私だけで、

 社会的な役割、とか左脳でこねくり回す私に対し、実際の漆喰をこねくり回してモノを創っている人の方が、健全な気はしています。

 WEB飲み会とか犬のレンタルとか、寛ぐためにさえアイデアが必要な時期に、文化の原点「ものづくり」ができる彼は、不偏的な癒しと更なる脳バランスを仕事からいただいて、ますます健全な人になっていくのでした。

posted by Kuhcan at 23:40| 工事写真

2020年04月23日

コロナ禍で働いてくださる皆さんへ

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今朝 私は政府の体制を支持するコメントをしました。
するといまラインで、このようにわかりやすく政策がまとまった資料が届きました。
 大変ありがたいことだと思います。政策側のみなさんありがとうハート
国民に配られる100,000円も、ずいぶん思いきったたくさんのお金だと思います。後で苦しくなるかもしれないけどありがとう。大事にします。
(DVや離婚寸前の家には各々に配っていただきたいと思いますが、きっと今の勢いならそれも叶うはず)
 私やっぱり、今求めるべきは、アメリカ風ヒーロー像ではなく、
「◯◯さん、◇◇をありがとう」というこまめな「感謝の気持ち」だ思ってます。精一杯生きる皆さんへの感謝のなかで生きる姿勢です。
 政治家、コロナ分析中の方、ニュースキャスター、お笑い芸人、休業している人、休めない人、学校の先生、子供、医療の方々、闘病中の皆様…。
 全ての皆様によって生かされているとしみじみ感じます。
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 在宅やリモートワークが板につき始めた私の会社の人たちに
1番に言いたい。
「こんな中でも、できる事で仕事に参加してくれてありがとう!」虹虹虹
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(写真はコロナの直前の風景です。こんな過密な時代が懐かしい)
posted by Kuhcan at 19:07| 工事写真

2020年03月21日

「ほんとにあと20日で終わるの?」

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4月11日にオープンセレモニーが予定されている古民家改修工事。

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お庭に竹も入り、庭もそれらしくなって参りました。

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中に入るとこんな感じで、一斉にたくさんの人が働いています。
(設計士かつ作業員の吉田くんは、働きすぎであばら骨が浮いてきました。良い夫なので、死なないようにと願ってはおりますが、高校時代から、熱中すると栄養失調になるほど夢中になるタイプなので、青春だなぁ、と、そっとしてあります。)

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 今回は「伝統工法の家を伝統工法で直す」試みをしております。岐阜で初施工の、全国古民家再生協会オリジナル耐震パネル。三重県の宮大工職人さんに手作りで格子を組んでいただいた特製品です。
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耐震ダンパー入り壁も、岐阜県では初施工。
完成後の耐震調査が楽しみです。


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とは言え、2階も1階もまだまだこの状態で、ほとんどの人々に「どうせ終わらないよ」と言われております。が、やっている本人たちは、すっかり先が見えており、「絶対に間に合わせます」と頼もしい。

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コロナ旋風が吹き荒れているとはいえ、電車で通勤する人もなく、田んぼの真ん中への車通勤の現場ではさほど体調心配すべき人もなく、平和なものです。それもこれも、日本の管理体制と自分の体調にかなり自信のある人ばかり集まっているおかげで、ここは、まぁ、職種の利といえます。


 こうやって、平常運行していると言えないような風潮ですがあえて言ってみました。本当はこんな会社の方が多くないですか?皆さんそんなに大企業ばっかりで働いているわけじゃないでしょう?


 現場のみんながひたすら頑張っているので、事務所に缶詰の私たちもむちゃくちゃ頑張っております。弊社は今ならこういう感じでいいと思っております。経験上、こういう不安な時でも平常以上に仕事をすることが、つまりできる限りお客様への約束を果たすことが、日本企業の美徳だと思っています。

吉田良子
posted by Kuhcan at 19:12| 工事写真

2019年12月29日

晴れがましい年末


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今日はストレッチャーで病院から戻ったお父さんに、古民家再生現場を見ていただきました。
「ここはこうしてな、あそこはああしてな」と施主さんがお父さんに語りかけると、
「ここの柱はなぁ。一生懸命探してようやく買ってたんだ。1本100万円でな。23本買った。だから柱だけで2300万円だな。50年前でな。」とお父さん。
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「ここに滝を作るぞ、池にしてな。」
外まで見たいとおっしゃられ説明していたら
「池の水はどこへ行くんだ」
排水の心配をされました。
「ポンプで組み上げて、道につなぎます。」
と申し上げたら、
「この先には道はないよ」
とやはり心配をされました。
 御病状から正直、お言葉をいただけると思わずにいたので、かなり嬉しい会話でした。
 帰り際に、にこっと笑って手を振ってくださいました。
「オヤジ、元気だなぁ、さっき病院から着いた時は全然元気がなかったのに」と息子さんがしきりにおっしゃられました。本当は、お医者さんに外出を固く止められたのだそうです。でも楽しみにしていた普請だから最後にひと目見せてやりたいと、今日暖かい日を選んで実家にお連れになられました。
 人はパンのみに生きるにあらず。
お医者さんや看護婦さんにもこのお父さんの様子を見ていただけるといいのになと思った位でした。
 自分の意識こそが人生なんだなと、強くかんじました。
 そして天井を見上げて、「50年たっても、全然綺麗やなァ」
とお父さんが言われた途端、わたしはこっそり涙。
なんでかはわかりませんが。
 見ず知らずのお父さんからの時間と歴史を知らず知らずのうちにもらっていたんだなと思いました。おこがましいのかもしれませんが。
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 このお父さんは、16人兄弟の3番目。
貧乏だったから兄弟の6人は2歳のうちに死んでしまい、これでは寂しい俺は金持ちになるぞと決意し、事業を興されました。
 その後、下の妹さん達を嫁がせ、弟さん3人のおうちをお兄さん自身が建てて(!)から、ようやくこの自分の家をお造りになったのだそうです。
 その晴れがましさは、50年経った今も、材木を通してはっきりと伝わってきます。お医者さんの言葉でなく、お父さんの気持ちを汲んでお連れになった息子さんにもその力強さは伝わっています。人も木も生きている者同士だから、語りかけてくるものがあります。
 同じことをやればやるほど、畏れを抱くようになります。まだまだ初心者です。
posted by Kuhcan at 19:20| 工事写真

2019年10月07日

上棟式

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今日は上棟式です。これは、天井の吹き抜け部分を見下ろしたところ。

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今日は、雨の予報のはずが見ての通りの晴天で、しかもだんだん曇ってきて涼しいと言うベストな1日。
  必ずしも皆様が時期を選べるわけでは無いのですが、やはり秋に上棟するのは最高ですね。秋晴れの上棟式はいつでもどの現場のことも思い出すことができます。(夏の暑すぎるのと、冬の寒すぎる上棟式もしっかり覚えています。) 

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涼しいのでむちゃくちゃ順調で、1時間でここまでできてしまいました。
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  ちっちゃいですけど棟梁です、もう45年ちいちゃいのに今日もちっちゃいちっちゃいと言われていました。

  そんな棟梁の持っているシルバーの棒は、「下げ振り」と言って垂直を見る棒です。大工工事の好きなお施主さまがしみじみと「すごい道具があるなハート️」
  下げ振りで反応されるのはかなり通です。

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  私としては、大工さんがこんな所を歩いてるのはむちゃくちゃ面白いです。12kgくらいある角材を高く持ち上げてバランスをとりながら歩けるもんでしょうか。「慣れだよ慣れ」と言われますが、
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頂点で自分の乗っている木を叩く気にはならない…。体幹が違いますよね。

隣の奥さんが見上げて、「みんな、若いし体もスリムで全然おデブな人がいないんだね!」と褒めておられましたが、こんなところにいたらそんなに太るわけにもいかないのかもしれません。
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最後は私の大好きな垂木がきれいに並んで完了です。

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当たり前ですが、家の形になってしまうと、「家だな」と、なんとなく、スケルトンの楽しさがなくなってしまいます。ここから完成までは、楽しみがお預け。5カ月間また茶色い世界で暮らします。

  今日はニコニコと見守ってくださった施主様やご家族の皆様、大工さん、うちの女性スタッフ何かとありがとうございました。お互いの家族が集まった感じで本当におめでたい感じがしました。

  こういうブログで構造的なこと何も書かないのでいけませんね。書いても良いのですが、難しくなるのでやはり見学に来ていただけると良いと思います。見学希望の方はお気軽に空間まで。


posted by Kuhcan at 22:35| 工事写真

2019年08月08日

滝のある庭を作ります

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滝のある庭を、あるショップの南に作っています。

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盛り上げたり

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掘り下げたり。

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流線形に描いた土の上に、作っていきます。

9月にはお目見えできます。
お楽しみに。
posted by Kuhcan at 21:43| 工事写真

2019年07月23日

古民家なんて嫌だよ、手離れが悪いもの

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「古民家なんて嫌だよ、手離れ悪いもん」と、まぁまぁな数の設計士さんや大工さんに言われてきました。
  
  確かに、泥壁が出て、粉塵とかび臭に包まれて仕事をしないといけないし、この写真のように、雨漏りで腐りきった梁をやり直す、めんどくさいことに遭遇してしまいます。

  しかし、しかし

  新品のこういう古民家、作れる大工さんがもう、そう沢山いないんですよね。東京都のある区では、「工務店」が5社ぐらいしかなくなってしまったと聞きました。「今の職人は大工(大九)ではなく大六」などと言う揶揄も聞きます。
  
  もう作れないのに、捨てるんですかね。もったいなくないですか。めんどくさい程度で治るのなら治したいなと思ってしまうんですよね。
 
  まぁ、オールドカー狂が古いアメリカ車を大事に乗る感じなんでしょう。
正直これも、人の趣味によりけりです。

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この3本の梁の 下二本が腐っているので撤去します。

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この隅柱も、ボロボロになっているので交換します。

  正直、この写真に写っている方の建物は大した作りではないので、壊せるものなら壊してしまいたいのですが、いかんせん、この建物にくっついていくはずのもともとのお屋敷が立派にできています。
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この風情残したいなぁって、どうしても思ってしまいます。
posted by Kuhcan at 21:18| 工事写真

2019年07月15日

古民家の一部をゼロに

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今工事中の古民家で、写真の部分だけを壊しています。
(以前ブログに書いた、悪い部分。)

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建物のちょうど曲がり角の部分だけを壊しているので、一つ一つ丁寧に剥がすようにし、ゆっくりゆっくり壊しました。

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何にもなくなったところ。

ここに至るまでなんと1ヵ月以上かかっています。
多分、建てるほうが早いです。

 40年前の大工さんの、荒い仕事は、
 40年後に 2ヶ月かかるやり直しの作業となって戻ってきます。

  今回は、今後のために、急がば回れで、あえてこのリセット時間を長く設けました。急いで壊すと、他の部分をひっぱったり破いたりする可能性があるからです。

  私たちはあくまで丁寧にやりますが、いい加減に工事したって40年もつからいいじゃないか?と言われればそれまでです。

  何のためにいい加減にやらないのかと言うと、それは、自分の品性を保つためです。
 職人としての沽券に関わるからです。
 
posted by Kuhcan at 21:16| 工事写真

2019年05月26日

労働の尊厳

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土曜の夜、よその会社にお邪魔して、ごそごそ作業です。
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何をしているかと言うと、イタリア製のデスクの下側に、空輸で取り寄せた引き出しを計17個 取りつけています。
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  その場の流れで、なんとなく、大工さんではなく吉田くんが下に潜って位置を決め、ドリルで穴を開けています。
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  この吉田くんと岡部くんというのは、まぁ日本人と言うのか、言葉を「あ」「うん」程度にかわすだけでお互い意思が通じるらしく、今日のような単調作業かつ、前例のない段取り仕事の時は、お互いはアイデアがあるし、意思決定がスピーディーなので、非常に助かります。
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  方針がいちど決まると、岡ちゃんが1ミリも狂わずに引き出しを持ち、ヨッシーが的確に穴を開け、ビスを揉んでいきます。
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 ヨッシーは一応建築士とはなっておりますが、基本、器用ですので、夜の割にはサクサクと作業が進みます。

  でも私には何か違和感があってこうして写真を撮っていたのですが、その姿を見ておかちゃんが一言、

「そうそう。居るよねこういう外国人労働者(^∇^)」

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  岡ちゃんは、無口で無関心に見えて、人の気持ちをよく見てます。おんなじ感想だっただけでなんだかすごく落ち着きました。

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  肝心の引き出しは、机下のビーム(はり) を避けるために空洞のある独特な仕上がりでした。 でも白いスチール製なので、小ぶりながらいい感じの開け心地です。
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  いったい何時までかかることやらと思っていた作業はわずか1時間半で終わり、とってもスッキリでした。
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  まだ5月とは言え、大工さんには春先からご無理を言いっぱなしで恐縮至極です。みんな、神経を使いながらも今日のように手抜きをせず仕事してもらえて、ありがたいなと思っております。
  みんな家庭では良いお父さんをしながらも労働に尊厳を見出している大工さん達は、いつも私の励みで誇りです。
posted by Kuhcan at 23:03| 工事写真

2019年03月22日

ベランダの腐朽

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今日の衝撃映像

3Fのベランダが浸水してグラグラになっていたので、外壁材(サイディング)を剥がしたところ、このような凄い有様

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外観はこのような感じでした。
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サイディングをめくってみて、みんなで「これはヤバイね〜」
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ちょっと壊し始めただけでこの崩れ具合
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「もう…ひっどい」と大工さんため息。
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ベランダの手すりって、当たり前の様に庇(ひさし)がないのですが、外から手と見えてるだけで、中はこんな風になっている時があります。特にツーバイフォーがひどいです。(どれだけブランドのハウスメーカーだったとしても! )

私がベランダを作らないのは、花粉症だからでなくこんな理由もあります。

最初は工作のようで、きれいにできていても、30年後にそうかと言えばまぁこういう感じの時もあります。

なんとなくどうしたって、好みが古民家に走りたくなるのはこういう時です。

なぜなら古民家は、良いも悪いも全部露出しているので、中で湿気がこもって実は…って事はまずないからです。腐った時はすぐ腐った等分かりますし、歪んだときはすぐに歪んだなとわかります。人の性格で言えばとてもオープンなんです。

そういう意味では、悪いところに気づきやすく、すぐ対応できると言うメリットがあります。

本当の自分を隠すと自分の中にくすぶりが出るように、家も、丈夫そうな素材で覆ってしまうと中身の普及がひどくなり、気づいたら手遅れということがあります。

なのでお客様が「作る前から20年後のメンテナンスをする話だなんて、夢が壊れる」と言わんばかりに、後先考えないデザインを求めてこられたりすると、実はしらーっとしてしまう時があります。

  物質な以上、汚れて衰えて朽ちていくのが宿命。でも精神は、鍛えようによって歳を経ても輝き続けます。
  古民家が素晴らしいのは、たとえどこかが朽ちていてもやはり建てた大工さん達の精魂の名残がどこかに残って家を励まし続けているところだと感じています。
posted by Kuhcan at 22:50| 工事写真

2019年03月16日

庭木の草が嫌いな方へ

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とある現場Aで、鉄骨の店舗を解体しました。
これからここに家を建てます。

  ココとはまた違う現場Bでは、「うちの仔犬が中庭の砂利を食べて危ないので、砂利でなくコンクリートを敷いてください。」と言われています。

  そんなBさんにA現場の解体写真を見ていただこうと思っています。
40年前のコンクリートが、次の家のために壊された時のありのままの姿を。
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 瓦礫と一口に申し上げても、ものすごいものです。237C3A2C-A98A-4016-A8EE-1EFDEFAFE4B3.jpeg

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一軒のお店がたくさんのお客様を守るために敷いた分厚いコンクリート。

40年の役目を終えてなお、しゃんとしたコンクリートは、今 ゴミとなり、限られた面積しかない捨て場に捨てられていきます。

  東北大震災のゴミは現地では行き場がなく、中部地方や関西地方に捨てられ、私たちのは山陰地方に捨てられます。

  子犬が砂利を食べるからとコンクリートを打ったら、また40年後か50年後に違う持ち主がこのコンクリートを剥がし、こんな瓦礫になります。

 犬が庭の小石を食べる…どう思いますかとAさんに聞いたら、血統書付きの動物を飼っているその家のご夫婦は「うちのも食べるよ。生まれたばかりの孫にやきもちを焼くといつも噛み砕かれた砂利が出てくるよ。」とおっしゃいました。「でも元気だけどね。それにこの子のそんな行動を見張っていたらキリがないじゃない? 」

  それを聞いてやっぱり、今は砂利にいてきれいに収められているBさんの家にコンクリートを打つのは嫌だなぁと感じています。

  断捨離していてもそうなのですが、捨てられるモノの姿を見ていると、新たなモノを買ったり作ったりするときに、やっぱり一応考えてしまう癖がつきます。

  例えば古民家が、50年経って80年経って捨てられていくのを見るとき悲しくなるのはやっぱりこういう理由です。

  人の命は確かに大切で、かけがえのないものなのですが、ちょっとした人間の贅沢さのために犠牲にしているものがあります。私たちが金にものを言わせて通しているエゴで地球が変わっていってしまっていると、肝に銘じています。
  それでもその中で、ときには施主様の言いなりになり、ときには仕事欲しさで、工事を受注している自分がいます。

  この分厚い瓦礫を見ていて本当に、ちょっと、工事について考えさせられました。地球環境の事もっと考えないといけないです。
  これからたくさん仕事をしたいと願えば願うほど、私がエコを意識した提案をしないと、と、感じた現場でした。
posted by Kuhcan at 21:33| 工事写真

2019年01月17日

あくまでガテン系…なのです。

もうすぐ、鍼灸治療院Bonesボーンズの移転先の店舗が完成します。

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あと一週間で完成…

間に合うのだろうか?

しかしクーカンのいつメン4人衆(吉田、浅野、井上、アワノ)が勢揃いでやっているので、きっと大丈夫でしょう。

  人手不足のため、待ってましたとばかりに毎日現場で過ごす吉田くん(一応社長)。
  こうして好きな現場に入りびたれるのは社長の特権なのか?生来の時間感覚「悠久の時」が発動しているせいか?他の現場はどうなってる?ってか私も手伝った方がいいのか︎

  という私の心がツイートを続ける横で、とうとうNewスタッフ安村女史が、「私の仕事、あとちょっと残ってるんで!」と、人工として現場に走って行ってしまうようになりました。

   女性とは、ふつうは力もないし、本来現場嫌いが多いはずですが、安村さんは現場派で、土台伏せの際には丸ノコで材料切ったりしてくれます。
  設計できる秋丸さんは図面やプレゼンが作りたいし、営業の私は、安心して見積もりや接客、全体のタイム管理をしています。
  今は秋丸さんが産休なので、プレゼンが一気にのしかかり、経理も発注も兼ねる私は仕事が多いのですが、元来、その方が好きなので、ありがたく充実感とともに働いております。

  社内の人手薄ジャンルにそれぞれが手を出してる我が社。小さいながらもいい回転で仕事が回っています。不足はあれどロスもないので意外と気分はスッキリしています。
posted by Kuhcan at 22:48| 工事写真

2018年11月15日

清水の家 外壁の雨が床下に沁みないように

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施工実例です。

@見切り(シルバーの穴あきメタル)…
  写真では分かりづらいですが、L字になっていて、外壁材の下端を揃えます。
  このL字の出っ張りは、外壁材より少し前に出るような厚みになっていて、壁漆喰をそこで綺麗に塗り止めるためのガイド部材となっています。
  水を切るために、すぐ下の土台水切りより1-2cm 隙間を開けて張り止めるので、下端をまっすぐにして見栄えを良くする効果がメインです。

A土台水切り…
  外壁に伝った水が、壁と基礎との継ぎ目にまわって屋内に侵入するのを防ぐために「水切り」部材を取り付けます。
  水切り材下部は、アルミなので柔らかいため、施工中に折れにくいように箱型です。
 が、箱の底には穴が空きまくっていて、万一水が侵入した際も、箱にたまらず乾くようになっています。

  既製品は、工事の効率や部材のロスも考えて作ってあります。
  既製品を嫌って、別注で作る場合もありますが、施工中丈夫ということはその後も丈夫であり、埃を雑巾で拭うときも安定しているので、最近は既製品を使っています。
  





posted by Kuhcan at 13:24| 工事写真