「全国空き家アドバイザー協議会 岐阜県大垣支部」を立ち上げることになりました。私はその事務局です。
この日本の世の中に、空き家と空き土地が、九州の面積を超えるほどあると、ご存知でしょうか。
今も、文化遺産に指定された建物や、樹木に囲まれて呑み込まれそうな屋敷など、様々な相談が私たちに寄せられます。 中には、もう手遅れだと思う物件も多くあります。
「人生の旅を楽しめ、
しかし足跡は残すな」
というアメリカインディアンの言葉があるのですが、大変良い言葉です。
家主がいなくなったとしても、考えやお金を残して亡くなった方は、家もさらりとその手から消えていきますが、生前からから財産を失い逝去された方は、家やペットが、逆に現実として残されるのです。
人間や動物はせいぜい荼毘に伏せるのですが、家は建ったままです。もともと生体ではないので、明らかに死ぬと言うことができません。解体を目的に引き受けてくれる市町村はほとんどありません。
その家はだんだん朽ちていき、近所の不安要素の1つになります。
インディアンたちは、自分がコントロールできる範囲で暮らしなさい、心も家もこの世に残さないようにと、哲学的に戒めているわけです。
こんな「終活」を啓蒙してまわるのが空き家アドバイザー協議会の目的です。
強くて美しい地域を作るには、一人ひとりの心がけが大切です。決して行政に頼ることなく、自らの行く末と同じように、家やペットの行く末も案じていける住民が多い地域になりたいと思います。