2015年04月03日

インテリアのつまさきD リビング階段は好きですか?

 今年、5年ぶりにミラノサローネに行ってきます。
それとは関係ありませんが、今日は「リビング階段」について考えます。
c0044801_11353917.jpg
私、アルヴァ・アアルトのこの階段が最高に大好きです。
この断面図を見て萌えます。

が、自分で設計する家となると、あまりリビング階段は好きではありません。
その理由は
 @パンツが見える。
 A寒い。(エアコン代が余分にかかる)
 B部屋の大きさの割に、ゆったりとはソファが置けない。
 C2Fへあがる瞬間を見すぎると面倒くさい
からです。

@パンツが見える。
 もう、これ、何でみんな無視するの?!と思っています。
 少女のパンツが毎日お父さんに見えるのは、良くない!
 お友達のパンツがお兄ちゃんに見えそうなのも良くない!
 といつも心配しています。

 「見なかったらいいジャン」と言われますが、くつろいでるのに、人が通るたびに「見ないように」緊張する必要があるのでしょうか?
 くつろげないじゃないですか。それに、5回に1回は、目をそらすのがめんどくさいから、見ちゃうと思うんですよね。

  このアアルトの階段ほど幅が広くないと、見えるんです。だから日本の住宅事情で作ったら、パンツは見えます。 

A寒い

 クーカンでは、寒さ対策のため、
 ・吹きぬけた開口部を大きく。
 ・吹き抜けた2Fと1Fに、なるべく凹凸がないように設計。
 ・吹き抜ける1Fには、床暖房を。
 お勧めしています。これで成功したお家は、クーカンでは3件あります。

  よく「この入り口がリビングに向いている階段から吹き降ろす風が寒いんですけどどうにかなりませんか?」と相談されます。でも解決策は、ドアもしくは床暖房をつける以外、ないんですよね。
 応急処置でカーテンやロールスクリーンをつけても、布と壁の1cmの隙間風でさえ、じっとしていれば寒く感じるものです。
 かといって床暖房をいまさらつけるには、床をはがして施工が必要で、ときすでに遅し、という状態です。

 ドアをつけるにしても、階段の1段目の目の前にドアをつける設計士がいるんですね。(先日雑誌で見ました。)「新築でこれはないだろう!と思います。なぜなら、降りた先でドアがしまってたら、降りる人は危なくて不快だからです。
 そしてまた、その家が雑誌に取材されるのも「・・・?」です。 取材している記者は、設計士ではないから、デザイン優先でしているってことです。みなさんそのあたりを鋭く見抜きましょう。

 
B部屋がよほど大きくないと、ソファがゆったり置けない。

 先日も、リビング階段の入り口のせいで、ほしいソファが置けないお家に遭遇しました。21畳もあるのに、たった3人がけのソファが上手く置けないので、わたしはくらーい気分になりました。(もちろん他社の設計。)

 家具のことなんて何も考えてないんだろうな〜と思う設計士は多いですが、私が卒業して20年たっても、「くつろぐという名のゴールを設定して家を建てる」設計士は少なく感じます。家って、かっこよさを求めただけでは疲れるでしょう。インテリアというソフト面の勉強は、建築学科で教えていないのがいけません。私の卒業した奈良女子大学の住居学科は、そう言うことを考えさせてくれる数少ない良心的な建築学科だったと思います。

 今回は、ソファでくつろいでTVを見るときの角度、廊下からリビングへはいったときの部屋の見え方、そういうものを設計士が無視した結果、部屋だけが大きくて、条件が整わない箱ができたんですね。
 平塚家具で家具を販売していて、一番困るのは、お客様のほしい家具が入らない豪邸に出くわしたときなので、今回はソファが決まるまで、胸が苦しかったです。 結局、その方は緊張感のある1人掛けソファを3人分置くことで不満を解消しました。
 設計士、もっと家具、勉強すべきだと思います。

C2Fへあがる瞬間を見るのは面倒くさい

 これは、わたしが設計したお家のお母さんのコメントです。以後、心にとめようと思っています。
「16歳の息子の友達が、わたしがくつろいでいるダイニングの横を通って部屋に上がっていく。みんな申し訳なさそうに、お邪魔します、と言ってくれる。いちいちわたしたち家族に挨拶したくない子は来ないらしいけど、その子だって息子の友達。むしろ悪いような気がする。
 それに、私自身、いつあの子達が降りてくるかと思うと、リビングでのんびり寝そべることもできず、けっこう不便。」と。

 お友達がしょっちゅう来る家にするには、意外とリビング階段じゃなくてもいいのかも、と笑いながらお母さんがおっしゃったのが印象的です。
 子どもとのコミニュケーションのためリビング階段を望まれているご家庭にも、お伝えすべき言葉だなぁと感じています。


posted by Kuhcan at 11:50| Comment(0) | インテリアレッスン
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