2019年07月25日

ロマンかホラーか 〜明治建築〜

  昨日は東京、松山、下呂、大垣地区から14人もが一つの建物に集まり、全国古民家再生協会として調査と検討を行いました。明治建造、築140年の建物です。
  さすがに痛ましい箇所が数多くあり、

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 例えばこの屋根先の崩れの下の壁は、壁が6,5cmも外れて雨が降り込み放題です。
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中は、使っている部屋なのにこんなふう。
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  裏では屋根の上に「草原」ができてしまっていて、根から伝わる水気でその直下の柱が腐り、建物中央が3cm以上沈んでいます。(しかも隣と僅か90cmの距離です。) 
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  建物が好きな者としては「痛ましい」所があまりに多く、これを自前でやりくりしてきたという施主さんの気持ちを考えると切ないような気持ちで、真剣に見てきました。

  明治の建物で140年経っています。中の調度は、平面計画も含めて、ロマンやエピソード溢れるアンティークの世界です。

  建築のわからない人には「古くておどろおどろしい」部分もありましたが、建った当初の勢いを想像できる私としては、「粋な」感じなんです。

  どこを昔ながらに残して、どこを現代風に受け入れられるようにさっぱりさせるのか?そこは我々のセンスと技量にかかっています。商業的に使われる建物でもあるので、コストの件も慎重な検討が必要です。

  現地の調査に10人も余分に呼び出したのは私の判断なので、前の晩は、それでも調査と検討がうまくいくのか心配で眠れませんでした。

  それくらい、こんな名誉な仕事はないと思っています。良い建物の改修。むちゃくちゃ難しいので、やる気がこんこんと湧いてきます。

  「ビジネスでは、自分のジャンル外の飛び石を打つな」(稲盛和夫)
  「本業に徹せよ。」(松下幸之助)
  の言葉を胸に、宅建士であるにもかかわらず不動産流通業がどうも投資くさくて未だ気が向かない私。建築業がやはり本懐です。

  「ここ!ここを見てください!」と興奮気味の私に「こんな壊れかけのところ見せないでよー。潰したらいいじゃん。」とあっさりした井上幸一さん(内閣官房)。これがアマチュアの反応であるとやんわり教えてくださっています。

  周知を集めて、皆さまにとって最善の方法を考えていきます。

  

posted by Kuhcan at 05:47| 古民家再生協会